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【主な特徴】 また，判定にはトランプを付加的に用いる。プレイヤーは，プレイ中特筆すべきプレイや判定でクリティカルを出すとカードを1枚もらえる。その他，戦闘中では一定時間経過ごとにカードを1枚得ることができる。カードは基本的に，戦闘時のダイスロールの判定前に使用し，ダイスの成功率を上げるために用いる。この用法では，カードのスートで使用が制限され，ハートは魔法防御，ダイヤは魔法攻撃，スペードは物理防御，クラブは物理攻撃にのみ用いることができる。 戦闘に使用される魔法には，標的を自動追尾するホーミング性能を持つものもあり，アクション性が要求される。
●背景世界
光・火・風・闇・水・土という6つの魔法属性によって形作られた幻想世界。中世暗黒時代の北欧・西欧に似たその世界で，人々は残酷な魔，そして無慈悲な神と戦っていた…。
●キャラクター
PCとして使用できる種族は，人間，エルフ，ハーフエルフ，ドワーフ，ホビットの5種族。PCの魔法属性によって40ほどの職業が用意されている。
●キャラクターメイキング・システム
この世界では，万物に光・火・風・闇・水・土という6つの魔法の力が宿っている。プレイヤーは年齢と種族から，そのキャラクターに宿っている魔法属性の総量を導き，それを6つの属性に割り振る。6つの魔法属性はそれぞれ特定の性向を持ち，PCの基本的な性格と技能に影響することになる。割り振った魔法属性のうち，1番目と2番目に多い属性を，そのPCの魔法属性アライメントと呼び，それによって職業(クラス)が決定する。その他に，体力・体格などの8つの能力値をダイスロールまたは割り振り制で決定する。一般技能に加え，職業によって決まる職業技能と装備一式および所持金が決定される。次に魔法属性により，使える魔法を選択する。
また，特徴的なものとして，心性ポイントと心的防御要因を定めることがあげられる。心性ポイントとは，そのPCの人間らしさ，調和性，慈悲の度合いを表す数値であり，生けるものの生命を助けたり，苦しみを取り除いたりすることで増加するが，他人を犠牲にする行動をとったり，魔法を覚えたり，魔法属性を多量に得ることのできるクリスタルなどを使用するときに減少する。心性ポイントが低いほどPCは無機的になっていく。そしてプレイ中に心性ポイントで判定ロールを求められるシーンが度々ある。この判定に失敗すると残っている心性ポイントが更に減少する。減少する心性ポイントが少なければ一時的にNPCになり，無慈悲な行為や自己中心的な行為，バーサークなどを行ってしまう。もし心性ポイントが0になってしまった場合，PCは永久にNPCとなり，PCと敵対する存在となる。ある者は魔の虜になり，ある者は無慈悲な神々の先兵となるのである。これを“心的破滅”と呼ぶ。
しかしPCが生きていく中で，家族を守るため，国を守るため等の理由にとって他人を犠牲にする場合も起こりえる。心的防御要因は，肉親や恋人，使命など，他者を犠牲にしてまで守らなければならない存在をさす。心的防御要因はその対象とポイントの組で表される。心的防御要因のポイントは，心性ポイントロールにおいてPCに有利な修正として働く。しかし，心的防御要因が失われた場合などは，心性ポイントが大量に失われ，“心的破滅”へ大きく近づいてしまう。
キャラクターメイキングおよび変動する特性値の計算は多少複雑だが，キャラクターシートは最大限にその過程を補助するために特別にデザインされている。特徴は関連を表す線で広範に結合されたマトリックス(wired matrix)である。計算はアイコンによって表現される。このワイヤードマトリックスにより，計算をキャラクターシート上で簡単に行うことが出来るほか，計算結果は判定時に見やすい位置に配置される。
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●判定システム
判定システムは6面ダイスを2個使った下方ロールが基本である。特徴的なのは，6面ダイス2個の合計値を使うのではなく，一方のダイスを上位のダイス“レベルダイス”，もう一方を下位のダイス“ランクダイス”と呼び，レベルとランクの組によって出目の数値を表すことである。つまり，最低の目は1レベル1ランク(1_1と表記)であり，その次に大きい出目は1レベル2ランク(1_2)，一番大きな目は6レベル6ランク(6_6)となる。1_1と1_2はクリティカル(常に成功)，6_5と6_6はファンブル(常に失敗)として扱う。このレベル-ランクの表現は，6面ダイスの出目を並べて得られることから，DDロールと呼ばれる。能力値や技能値などは10進数で表されるため，レベル-ランク(DD)に変換する必要があるが，これはキャラクターシートで10進数からの変換表を用意することでプレイヤーの負担を軽減している。なお，判定値の修正は1レベル(確率で言えば約17%)単位で行うことが推奨される。
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また，PCしか使えないカードの特殊な使い方として“割り込み”がある。割り込みは，タクティカルに解決される本ゲームの戦闘において，比較的自由な移動と行動を可能にする。割り込みを成功させるには，相手の出したカードのナンバーをきっちり割り切るナンバーのカードを出さなくてはならない。そして，割った結果の数値が効果の度合い(大きい程良い)となる。この用法ではカードのナンバが小さい方がよいことになる。
カードはPCが声をかけ合う時など，プレイヤー同士で交換する機会が与えられる。これによって，実力に差のあるPC同士が同じパーティーに居ても，それなりの役割分担が形成され，協調的なパーティーでは全員がそれなりに活躍できることを可能にしている。なお，カードの消耗は戦闘中の疲労の蓄積を無理なく表している。
●戦闘システム
戦闘システムは，マス目を使ったタクティカル戦闘が基本である。1マスは1m四方を表す。特徴的なのは，戦闘のリアルタイム性を表現するために，タクティカルマップの周りに環状のタイムトラックを配置してある事である。PC一人につき2つコマが用意される。ひとつはPC自体を表し，タクティカルマップ上に置かれる。もうひとつは，タイムチットであり，タイムトラック上に置かれる。プレイは常にタイムトラック上で最後尾の者が行動する。PCが行動するときは，行動によって消費する時間の分だけタイムチットをタイムトラック上で進める。タイムチットは置き方によって2つの状態がある。ひとつは行動中，ひとつは待機中である。準備中は避けなどがしにくく，防御の面などで不利になる。この環状型のタイムトラックと割り込みによって，リアルタイム感の豊かな戦闘が楽しめる。なお，戦闘に関しては職業ごとにいくつか特殊能力が用意される。
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